業界に共通した課題として、生産部門においては、大工さんの高齢化などによる技能者不足への対応策があげられる。また価格破壊という時代の変革期に各メーカーがどこまで対応しうるのか。そしてあわせて販売面からの改革はどこまで可能か、との課題がある。広くは環境破壊の問題が世界的に論ぜられる時代である。産業廃棄物の問題、資材としての資源の問題もある。日本の社会的背景として、規制緩和、土地対策の切札としての定期借地権付分譲住宅、そして消費税問題など、いつの時代にも課題のない時代はないにしても、これほど重要な課題の輯轄している時代もめずらしい。リーディング産業に位置づけされる巨大な業界である。量の充足を目標に、やみくもに走っていた時代とはまったく違った課題が山積みされている。私たちは各々の一企業の戦略に依存するのではなく、既存の業界の組織等を通して、業界の発展のためばかりでなく、日本経済と住生活の向上のためにまだまだ努力をする必要がある。現状の供給構造は、だいたい次のようなものである。①在来工法、2×4による大工さん、中小工務店②在来工法、2×4による中堅大手企業③在来工法、2×4を主体にしたノウハウを提供する工務店のチェーン店④構造20プレハブメーカーこのような供給構造となっているが、プレハブメーカーの全国シェアは二○%(九三年実績)である。あとの80%が①~③の在来または2×4メーカーによって占められている。わけても大工さん、中小工務店がその大半を占めているのである。

